キャロル・キング
1993年の秋、僕はファミレスでバイトを始めた。バブルはもう、崩壊して世の中は暗い話題も多かったけど、僕は一応は青春を謳歌していたように思う。

* 解説ブログ「20世紀少年」

キャロル・キングの「You've Got a Friend」は、さりげなく、心地よく、店のスピーカーから聴こえてきた。


僕の隣に座っていたポニー・テールの少し上品な感じの軽音学部というより吹奏楽部とかのほうが似合っていそうな女の子が、誰に言うでもなく、「この曲、いいね。誰か知ってる?」とつぶやいた。



この場で話の主役になると面倒だと思い、少し躊躇した瞬間に、色白の長身の特徴のない同級生が少し得意気に「キャロル・キングだよ。」と言った。

続けて、「女性シンガー・ソングライターの元祖みたいなアーティストだよ。」と言った。


ポニー・テールの女の子は言った自分が馬鹿だったというような表情を浮かべていた。


特徴のない同級生は、誰も何も言っていないが、さらに続けてまくし立てるように喋った。
「二ール・セダカの『おお!キャロル』はキャロル・キングのことなんだよね。。。」


ポニー・テールの女の子は多分、この特徴のない同級生のことを大嫌いになったに違いないと僕は思った。

僕もそうだった。

この点においては、この場にいたほかの同級生たちも同じような感じだったと思う。

22
* 最初から読む場合はカテゴリーの1話から読んでください。

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://seishunnoomoide.blog65.fc2.com/tb.php/24-7bd8b6dd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック