【5話】 No Satisfaction
1993年の秋、僕はファミレスでバイトを始めた。バブルはもう、崩壊して世の中は暗い話題も多かったけど、僕は一応は青春を謳歌していたように思う。

* 解説ブログ「20世紀少年」

コンビニのそのバイトを今、思い返してみても仕事自体は楽なんだけど、通常は夕方5~9時のたった4時間が、当時の僕にはとても長く感じられたし、凄く退屈でつまらないものであった。


いっしょに働くのは30歳くらいの元ヤンキーみたいなソバージュの茶髪の女性か、40代くらいのメガネのおばさんがほとんどだった。

ソバージュの女性は”やさぐれ”という感じがピッタリだったし、40代のメガネのおばさんはとにかく偉そうな態度で接してきた。

他に僕らを面接した40代くらいのメガネの男性もたまにいっしょに働くこともあって、後は電車で少し行ったところにある公立の結構、頭のいい大学の大学生で、少し無精ひげを生やし、とてもガタイがよく、いつも不機嫌そうにしていた。


特に世間話をするでもなく、ただ黙々といわれたことをやるだけだった。

客がレジに近寄りそうもない時は掃除や補充ばかりで、やることが尽きてくると、”顔出し”といって、1番前にきている商品の正面をきちんと前に向けるというつまらない作業をやらされていた。

補充をする時はメガネのおばさんにいつもしつこいほど、「一番後ろへ補充して古いものを前に持ってくるよう」にいわれた。


あんまり、偉そうでしつこいので、僕は”一生、コンビニで買い物をする時は絶対一番後ろの商品を買ってやる”と心に誓ったものである。

22
* 最初から読む場合はカテゴリーの1話から読んでください。