【16話】 今度はギターが唸るぜ
1993年の秋、僕はファミレスでバイトを始めた。バブルはもう、崩壊して世の中は暗い話題も多かったけど、僕は一応は青春を謳歌していたように思う。

* 解説ブログ「20世紀少年」

「I Get Around」は素晴らしいコーラスワークでおわったのだった。


オヒョイ先輩は高音で歌い続けたのでちょっと掠れた声で、「今度はギターが唸るぜ。まどか、頼むぜ。」と言い、端の方へと動いた。


すると後方でリズムギターを刻んていた165センチくらいのショートボブの白いダブルカフスのシャツを着たモデル風の美しい女の先輩が白い重そうなギターを抱えてセンターの位置に移ってきた。

「まどか、頼むぜ。」という言葉から、この美人の先輩は”まどか先輩”なんだと僕は認識した。


三角の先輩も緑のギターを抱えて、まどか先輩の横に来て、女部長の横でやはりリズムを刻んでいた”かまやつひろし”に似た茶髪の先輩もまどか先輩の横にやってきて、3ギターがセンターに集結した。


オヒョイ先輩はペットボトルのスポーツ飲料を少し飲んで、ベースを抱えてドラムの横についた。

ドラムの先輩は小柄でモンチッチみたいな顔をしていたが、小さい身体全体を使って おかずの少ないドラムでリズムセクションをまとめているという感じで頑張っていた。


この5人以外は完全に横に退いたりその後の準備らしきをしていたので、ここからは5人の演奏になることを予感した。

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